学校健診
- ishigami-clinic149
- 5月24日
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更新日:5月26日

写真:保健室の風景
令和7年度から中学校の学校医を頼まれ、5月1日、8日、23日に学校健診に外来看護師さんと二人で行ってきました。校舎の外観は鉄筋コンクリートですが床は木で、私が卒業した45年前の木造モルタルの校舎を彷彿とさせるものがありました。すれ違う生徒さんから、大きな声で「こんにちは」と元気な挨拶をもらいました。
内科健診は保健室であり、養護の先生が生徒さんの名前を「◯◯さん」と下の名前で呼ばれていることには少し驚きました。私自身は、これまで学校の先生から下の名前で呼ばれたことはありませんでしたので尋ねてみると、生徒皆さんの下の名前まで覚えていて日頃から下の名前で呼んでいるとのことでした。更に部活でよく走っていること、合唱部で頑張っていること、兄弟が他の学年にいること等々、生徒さん一人一人のことをよくご存知でした。廊下の方が少し騒がしくなると養護の先生は廊下に出て静かにするように注意されます。生徒さんと養護の先生の様子に聞き入っていると、生徒さん達は思いのほか静かになります。養護の先生の日頃の仕事を少し垣間見た様な気がしました。
松下洸平さん主演の「放課後カルテ」は、小学校の保健室を舞台としたテレビドラマです。反町隆史さん主演の「GTO」、仲間由紀恵さん主演の「ごくせん」、少しさかのぼって水谷豊さん主演の「熱中時代」、武田鉄矢さん主演の「金八先生」は、高校社会科の先生、高校数学の先生、小学校の先生、中学校国語科の先生が主人公でしたが、「放課後カルテ」では小学校の養護の先生が主人公です。無愛想な小児科医が養護の先生として小学校に赴任し活躍する姿と子供たちや保護者との交流を通して人間的に成長していく様子が描かれ、心温まるドラマです。「放課後カルテ」の保健室も今回の学校健診で訪れた中学校保健室も病院の診察室にない、強いて言葉にするとしたら居心地の良い雰囲気があるように思われました。
中学校を訪れたことは、自然と自分の中学生時代を思い返すこととなりました。もし今学生に戻れたら、勉強も部活も友人関係も何事にももっと頑張るだろうという反省にも似た思いがあります。私は国語が得意でなく得意な科目に比べ勉強もしませんでした。あの頃には戻れませんが、高校の現代文問題集を購入し、国語の勉強を少しだけやり直してみています。又、学校健診を引き受けるに際して、心臓聴診を再度勉強し直しました。心臓聴診は研修医の時にカセット付きの教材で勉強しましたが、改めて勉強し直すと日頃の診療にもかなりプラスになった様な気がします。更に日頃の診療の際に患者さんからも「学校健診もされるのですね。ご苦労様です。」と労いの言葉を頂いたり、「自分が子供の頃も学校健診があった。」と昔の思い出を懐かしそうに話されます。ありがたいなと感じています。





